酉年を迎えた南大東の鳥たち

2005年 謹賀新年 南大東島も年をあけました。

2004年は世界中、自然の脅威が吹き荒れ
台風といえば南大東と言われたのに日本本土のほうが
驚くような被害に見舞われ、南大東の人がそれを見て
「台風って怖いね。」と話していました。

この島は太平洋の深い海に取り囲まれて、どこからも遠く離れた
小さな島で日本とは別世界のように考えられていると思いますが
アジア大陸とオーストラリア大陸を結ぶ重要な場所なんです。

一昨年前にチョウチョが日本本土から
渡ってきていることが証明されました。

渡りをする蝶、アサギマダラです。

日本から中国大陸まで2000kmを
渡っていることは知られていました。

しかし、それは島伝いです。

南大東島に来ているものは紀伊半島和歌山県・四国高知県あたりから飛び立ったもののようなのです。
海上1000kmの大旅行です。

あの小さな身体でどうやって辿り着くのか
季節風を使ってですが確実に毎年渡って来ています
さらに南へ渡っているような気がします。

渡り鳥にとっても太平洋の真ん中の
唯一の淡水がある休息所です。

たくさんの鳥たちがこの島を利用していて
200種類以上の鳥が観察されています。

大池では上野不忍池でよく見られるオオバンが
先日100羽の群れでいました

カモもたくさん来ています。ヒドリガモ・
マガモ・カルガモ・キンクロハジロ・コガモ
前にはメジロガモも見ました。


サギ類もダイサギ・チュウサギ・コサギ
アマサギ・アオサギさらにゴイサギ・
ササゴイ・ヨシゴイにでっかいサンカノゴイ。


チドリ類はムナグロ・コチドリ・オオチドリ
そしてシギ類としてはヤマシギ・イソシギ・
クサシギ・ホウロクシギ・アオアシシギ・
セイタカシギ・ソリハシセイタカシギ

ワシタカ類ではいつもいるミサゴ。

今の時期多いチョウゲンボウ・小さなツミ
アカハラダカ・サシバは通過程度。

夏にはクロハラアジサシ・オニアジサシ・
ハジロクロアジサシも来ます。

ホトトギス類・ムクドリ類・ツグミ類
たくさんの鳥たちが訪れる隠れた探鳥ポイントです。

カヌーで水路めぐりは最高です。
清流も無いのにカワセミも来ます。


そんな中にこの島が気持ち良くって
住み着いてしまうものもいます。

ダイトウコノハズク・ダイトウヒヨドリ
ダイトウメジロ・ダイトウカイツブリ。


ダイトウコノハズクは島の森の頂点で
手のひらに乗る小さなフクロウ。

ダイトウメジロは黄色味がきれいなお調子者
ダイトウカイツブリはときどき真っ白な
種類が出てくるダイトウ固有種です。

一度たどり着いたらもう離れたくない


南大東Dongosabows。


東 和明

2005年1月 4日