牛肉のドライトマト煮

秋が近づいてくると、
日焼けした肌がだんだん冷めてくるのと同じように、
夏はギラギラの太陽をいっぱい浴びて真っ赤だったトマトも、少しずつ、色が薄くなってくるように感じられます。

そう、野菜の代表のひとつ、トマトの旬も終わり。

(・・・って、沖縄はまだ日焼けバッチリの夏模様ですが・笑)


もちろん、ハウス栽培があるので一年中出回っていますが、路地物はまた来年。

トマト好きにとっては寂しいですよね。

ただ、イタリアで「黄金のりんご」と呼ばれて、食卓に欠かせないものとなっているのと同じように、
日本でも日常的に、特にサラダには付きものですから、いつでも食べることはできます。


でも。

本当の旬が過ぎた今、「ドライトマト」を使ってみませんか?

牛肉のドライトマト煮


イタリア料理をご家庭で作る方以外は、あまり馴染みのない食材かもしれませんが、
イタリアのギラギラの太陽に照らされて加工されたものが「ドライトマト」。
(とりわけ日本に輸入されているものはシチリア産が多い)

ですから、旬の味が閉じ込められているのです。

しかも、塩を振って天日干しして作るものですから、凝縮されたトマトのおいしさは格別で
そのままおつまみでもいただけるほど!

日本で言うところの「干ししいたけ」や「梅干し」といった感じでしょうか。

使い始めると煮込みでも、炒め物でも万能なことがわかります。


そんな「ドライトマト」と牛肉を組み合わせたところに、仕上げのCORCORをプラス。


食卓にはいつでも夏の日差しがもどってきます。

ぜひ、お試し下さい。



〈 材料(3〜4人分)〉
牛切り落とし    300g
ドライトマト     50g
にんにく   1かけ
バジル    2〜3枚
オリーブ油   大さじ2
塩       小さじ1/2
こしょう     少々
CORCOR 小さじ1
あれば、タイム、オレガノなども少々

〈 作り方 〉

(1)ドライトマトはぬるま湯2カップに10分ほどつけて戻し、荒く刻んでおく。牛肉に塩・こしょうを少々もみこんでおく。

(2)鍋にオリーブ油と包丁などで潰したにんにくを入れて中火にかけ、香りがたったらトマトを加えてさっと炒める。そして、そこへ(1)のもどし汁を加える。

(3)15分ほど煮たら、肉とバジルを加えてさっと火を通し、塩・こしょう・あればタイム・オレガノも加えて味を調える。

(4)そして、仕上げにCORCORを回し入れてできあがり!

お好みのショートパスタなどに添えて召し上がれ・・・
〈 ポイント 〉
・ドライトマトはオイルに漬かっているものもありますが、その場合は水に戻さず刻んで使ってください。
・普通のトマトと違って、甘味とこくが強く、味に深みが増します。
牛肉のドライトマト煮

料理・スタイリング 薬袋きぬ子 / 撮影・江田孝弘
2006年10月20日