桜坂

♪君よ、ずっと幸せに。風にそっと歌うよ♪
福山雅治さんで有名な桜坂。
美しい桜の風景が目に浮かぶ曲ですね。

沖縄は先月で桜の南下も終わり・・・・
そうそう沖縄の桜はヒカンザクラという種で、ソメイヨシノとは違って南下していきます。


でも今日は違う桜坂の話。
那覇には 『桜坂』 という、ディープな社交街があります。
国際通りと平和通りの間に位置していて、にぎやかで活気のある両通りとは違いアンダーグラウンドな空気、昭和のアンニュイな香りがする街。

つい最近までは年齢の高い客層でしたが、こういう雰囲気を面白がる20・30代のオーナーさんが増え、ソウルやクラブミュージックのBarもあります。


まだグレイスラムが立ち上がってなかったある日。
知り合ったばかりの ”クリエイティブな熱い男性集団” から誘われ、
少しドキドキしながら、初めてこの大人の街に足を踏み入れたのでした。

国際通りを背に車が一台通るかどうかの細い路地を入ると、さっきのまでの喧騒が嘘のように、ゆったりと民謡の流れる空間。
木造の軒が連なる通りは、まるでタイムスリップしたような感覚に陥ります。

「ここだよ」 と促されて立ち止まり、初めて見る外観に戸惑っていると、
「昔、遊郭だった建物だからね」 と説明を受けつつ、そっと扉を開くと、
カウンターいっぱいのお客さんと、カウンターの向こう側からはステキな笑顔、明るくさわやかな声に出迎えられました。


小桜。
お母さんと40代の息子さん夫婦が営む沖縄小料理屋。
沖縄各地の泡盛と沖縄家庭料理が味わえます。これが絶品!!

2階に上ると、少し軋む廊下、遊郭時代の名残がある窓枠など、
まるで小説の一部のような不思議な空間です。


この夜、グレイスラムにとって心強い秘密結社が誕生しました。
南大東島発のラム酒にふさわしいラベルやデザインについて遅くまで語り続けたのでした。

今日18時から 『小桜』 さんの50周年パーティーがあります。

那覇の大きなホテルで400人ものの集いです。
親子2代 50年も守り続けられたのは、このたくさんの常連さんたちのおかげでしょうが、
きっとこの中山さん親子のお人柄に、皆さん魅かれて足を運ばれるのでしょう。

こんなヨチヨチ歩きの私たちにも、お気使いいただきましてご招待くださいました。
小桜さんのように、長く愛される会社になれるよう社長と二人、お祝いにいってきます。

2005年3月12日